ブログ「言葉美術館」

■不健康礼賛 「愛のメタモルフォーズ」 ドニ・ド・ルージュモン■

2016/05/19

11bcgzds6tl__sl500_「愛の病に冒されている者は、健康になったところで何の喜びも見つけられないものなのである」


二度目ではあるけれど、ロマン・ポランスキーの『赤い航路』をDVDで観賞。

情欲エナジーを豊富に持った男女が出逢うと、どうなるのかが、その始まりから終焉まで、しつこいほどに描かれている。

この映画で私はつくづく、自分の「ちょっと枯れたかんじの中年男性好み」を知ったけれど、そんなことはどうでもよくて、映画を観ながら、ずっと、ルージュモンの言葉が離れなかった。

健康ならいいってわけじゃない。

このところ健康への希求が年齢のせいか高まっているけれども、生への濃度と健康は比例しない。ぜったい、そう。

なぜか力んで叫びたい夜。日がほんとうに短くなった。外はもう真っ暗。

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