ブログ「言葉美術館」

■■たましいと涙■■

2016/06/10

20130331竹内てるよの詩の一節が、ずいぶん前に心うたれた、あの詩の一節が、離れない。

生れて何も知らぬ 

吾子の頬に 

母よ 

絶望の涙をおとすな

もう「生れて何も知らぬ」年齢ではないな。

何も知らせたくない 吾子の頬に 母よ 絶望の涙をおとすな みずからが与えた試練でくるしんでいる吾子の頬に 母よ どうか どうか 絶望の涙をおとすな 

こんなかんじかな。

こんな母に育てられた子が「うまくできていないから雑巾にでも」と言ったTシャツを拾っていつも見えるところに飾っている。

親ばかそのものなんだろうけど、好きだな、いいな、この絵。と思う。

手のひらのうえにある青いのは、たましい、のようなものなんだって。私は涙みたいなものかと思った、でも同じようなもの。

思考があちらこちらに飛ぶ、人が本当に絶望するのは疑いが確信に変わったとき、って言ったのは誰だったっけ。

ああ。マリリンのノートを思い出す。あのたよりない筆跡で書かれたあの単語を。

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