■■私ならできるはず■■
2016/06/09
昨年から、新刊が発売されると、トークイベントを開催するようになった。
開催するまでは、いくつもの難関が待ち構えている。
「また自分をさらすような真似をするの、私?」
「ご案内出すときに、人間関係あれこれ考えてものすごく疲れるのに、またするわけ?」
こういった種類の自問をクリアすると、次に、トークの内容の準備に。
「締め切りの原稿の合間を縫って準備できるだろうか?」
「こんなこと話して退屈されないだろうか?」
「お金と時間を返して! って言われたら泣いてもいいのだろうか?」
そんなことがぐるぐるまわる。
それらをクリアして当日を迎える。
逃げ出したくなる。
でも逃げ出さないで、必死になってお話をしたあとは、「ああ、開催してよかった」と思える。だから続けている。
会場の種類もあり、何人いらしてくださるのか、人数はあまり気にならない。
二人でも三人でもいいわ、と思える。
マックスで三十人の会場、それだけ集まってくださったら、それなりに嬉しい。
人数に合わせて、話の色彩は変わる。内容は変わらないけれど。
今回はご案内に「ドレスコード」として「with美男子あるいは美男子そのもの」と書いてしまったら、ドレスコードに忠実な方から、「伺いたいけど伺えません」というメールをいただいた。
数人いらした。ごめんなさい。私の戯言だと思って流してくださっていいのです。いつも心に美男子がいるわっ、でもまったくかまわないのです。
もちろん、「男装でまいります」的な方もいらしゃる。
いろんな方が集うから楽しい。私も、本に書けなかった美男子たちの秘密などをお話できたらと思う。楽しく刺激的な会にするべく全力でのぞみます。初めての方も、ぜひ、ご参加ください。出会いを楽しみにしています。
年に数回のイベント、数少ないお友だちに、「こんなのするよ、生存確認として受け取ってね」とメールする。
すると「生存確認」のメールが返ってくる。
たとえばYちゃん、仕事がとても大変そうなようす。
それでも、自分のスタンスを確認しながら、がんばっている。
詳細は書かないけれど、いろんなことに挑戦し続けるようすに、私はいつも励まされる。そんな彼女からのメールのラスト。
「私ならできるはず」。
ふいうちで落涙。美しい言葉。美しい姿勢。昨日からこの言葉が頭を離れない。