◇おしらせ

◇ご報告◇丸の内キャリア塾スペシャルセミナー

2016/06/25

__ご報告です。12月16日のセミナーには、定員を2倍以上も上回る応募があり、抽選となったそうです。広大な客席は満席で、私ははじめて、壇上でくらくらするという経験をしました。人に酔うというのではなく、ライトのまばゆさにくらくらするという・・・。

いつもは私だけのトークイベントなので、好きも嫌いも、私が目的でいらしている方がほとんど。今回は、たぶん大部分の人が、私のことを知らないに違いない、というなかでのお話は、さまざまな想いが胸中で交錯していました。

それでも、一回のトークも、一冊の本と同じ。買ってよかった。来てよかった。と思っていただきたく、今回は原稿作成に多くの時間を費やしました。

限られた時間のなかで、今、私が、伝えるべき言葉は何なのか。そこに重きを置き、何度も考えて、書き直しました。

セミナーの内容は、ハーパーズ・バザーの特集記事についての話、それに関連して、ミューズとセレブリティという言葉の話、私にとってのミューズ、生き方シリーズのこと、生き方シリーズの5人の女性たちの「魅力の核」について、そして、今を生きる私たちがセレブリティ、ミューズたちから何を受け取るか。そんな流れでした。

私は、「私たち」という言葉をいっさい使わないように注意していました。

「私たちは」という言い方に、このところとてもひっかかるからで、ルー・ザロメを描いた映画『善悪の彼岸』(リリアーナ・カヴァーニ監督の)の冒頭のザロメのセリフ「私たち? 私たちって何? 私は私のことしか知らない」が、このところとくに頭を占拠していて、実はセミナーの最初に、このことを話そうとも思ったのですが、考えてやめていました。

*このセリフは逃避の名言集『特に深刻な事情があるわけではないけれど私にはどうしても逃避が必要なのです』にも登場しています。

それなのに! 最後の最後で、私は「私たちは……」と使ってしまって、このときは動揺しました。ずっと「私は」で通してきたのに、つい口から出てしまったのです。私にとっては重要なミスであり、「私たちは」、という言い方がどんなに安易なのかを思い知らされた瞬間でもありました。おそるべき「私たち」。

あの40分間、900人の人たちと同じ時間を共有した、あの40分間が私にとってどんな意味があるのか、あったのか、そんなことを一週間が経ったいま、考えています。

はっきりわかるのは、今年の春のハーパーズ・バザーとの出会いは、とても重要な事件であったということです。旧ブログを消滅させた直後のことで、その内容とタイミングはほとんど奇跡といっていいほどで、私が立ち直るきっかけとなった原稿依頼でした。人生にはこんなことも起こり得るのです。

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