◎ラスト、コーション◎
2016/10/20
平日の朝9時15分の回だったのに、8割近くの席が埋まっていた。日比谷シャンテシネで私は久々に映画にのめりこんだ。
濃厚な性のシーンが話題、というのもすごく楽しみだったけれど、なんたって主演がトニー・レオン。早く見たくてうずうずしていたのだった。
トニー・レオンの魅力が全開で、くらくらした。彼はやはり目だけで女を別世界にいざなうことができる男。それを再確認。
そして、深く激しい情念の、世界。
男と女の不滅の絆の世界。
ラスト、美しきヒロインのぎりぎりの選択に胸うたれた。
こうでなくては。
生きていてつまらない。というか、むしろ、そうでないやりかたは、生きている、と言ってはいけないのではないか。
とまで思わせる映画だった。
日常に熱い焼き石が投げ込まれたみたいになった。