◎赤い航路◎
2016/10/20
二度目ではあるけれど、ロマン・ポランスキーの『赤い航路』をDVDで観賞。
情欲エナジーを豊富に持った男女が出逢うと、どうなるのかが、その始まりから終焉まで、しつこいほどに描かれている。
この映画で私はつくづく、自分の「ちょっと枯れたかんじの中年男性好み」を知ったけれど、そんなことはどうでもよくて、映画を観ながら、ずっと、ルージュモンの言葉が離れなかった。
「愛の病に冒されている者は、健康になったところで何の喜びも見つけられないものなのである」
(ドニ・ド・ルージュモン「愛のメタモルフォーズ」)
健康ならいいってわけじゃないのよ。
このところ健康への希求が年齢のせいか高まっているけれども、生への濃度と健康は比例しない。ぜったい、そう。
なぜか力んで叫びたい夜。日がほんとうに短くなって、外はもう真っ暗。