◎ウインブルドン◎
2016/10/20
「自分が何者なのか、決意して」
ようやく「その季節」となったというのに冷めてしまっているテニス熱を取り戻そうとDVDで観賞。
ベテランのテニスプレイヤーが若手の天才的プレイヤー(キルスティン・ダンストが不思議というより不可解な、魅力を振りまいている)と恋に落ちるというお話で楽しかった。
冒頭のセリフ、英語の表現をチェックしないまま返却してしまったから、字幕の言葉なのだけれど、思わず書きとめた。
「あなたは何者なの?」「自分は何者なのか」
とは違う。
「自分が何者なのか」→「決意する」という、その行為に胸が突かれた。
そしてこの胸が突かれたという状態は、カフカの言葉を思い出させた。
「人間は自分の中に破壊しがたいものが存在するということを継続的に信じない限り生きることはできない」
自分の中の「破壊しがたいもの」の存在を確認したなら、もしかしたらそれが辛い作業とはなっても、確認したなら、そこに生きることへの答えがあるのではないか。
いつもこんなこと言ってそうだけれど、仕方がない。一生考えながら行くのだろう、と思う。
軽井沢。今日は晴れていて暖かい。でも、ここのところ数日濃霧で寒かった。季節が、目に見える形で、肌に感じる形で、移り変わっている。