◎モディリアーニ 真実の愛◎
2016/10/20
DVDで鑑賞。
まったくのフィクションらしいし、モディリアーニの映画といえば、やはりジェラール・フィリップ。そしてジャンヌ役のアヌク・エーメ。
そう、「モンパルナスの灯り」。
だから、ぜったいぜったい、観ないほうがいいような気がして避けていたけれど、突然観たくなった。
そして、やはり、私にはぴんとこなかった。
けれど、エンディングテーマにやられてしまった。
久々に音楽でこんなにこころが揺さぶられた。
もちろん物語のラスト、ジャンヌの後追い自殺にかぶるから、それもあったのかもしれないけれど、私はほとんど一日中、DVDでそのシーンを繰り返し再生して、音楽を聴いた。
そしてネットで検索、それがキーディーという歌手の「マイ・リーズン」という歌なのだと知って購入、今朝メール便で届き、ずっとひたっている。
CDについている対訳では、
「you're my reason to live」 あなたは私の生きがいなの
と、あるけれど、やはりここは英語のまま、ニュアンスにまみれて、こころのなかに落としたいところだ。
生きがいとはちょっと違うように思う。
それにしても。
つとめて冷ややかな視線で世の中を見渡してみても、あきらめたようなため息をついてみても、「やっぱり、いまいちな映画だった」とつぶやいてみても、ジャンヌが、モディリアーニを追って窓から身を投げたシーンで号泣して、感動というものは、なにか自分をしばっている鎖から思いっきり飛び出したところにあるのだなあ、と深く感じている。
いま書いている物語のBGMはもっぱらシューベルトの一曲で盛り上げているけれど、「マイ・リーズン」を加えよう。
軽井沢は緑が眩しい季節になった。手を入れていない庭はぼうぼう、それでも緑が美しいというだけで、涙が出るほどに胸をうつ。これも「マイ・リーズン」効果かな。