軽井沢ハウス

■11話■ 理想の「ストーヴ」と感激の「床暖房」物語  

2017/05/17

煙突がないでしょう? 薪ストーヴじゃないんです。それはね……。

■本物の炎を求めて■

ここは軽井沢ですから、「とにかく長い冬をいかに快適に過ごすか!」、これを意識しないで家創りをする人は皆無でしょう。
二年間の賃貸暮らしの中でいやというほど暖房設備&断熱の重要さを思い知らされた私は、ストーヴに関して並々ならぬ執念を持っていました。
ところで、軽井沢といえば、なんたって薪ストーヴです。
「これ以外は邪道だ! 薪ストーヴのない家なんて、まるで、にんにくの入っていないペペロンチーノ!」
と、「軽井沢ライフ with 薪ストーヴ」を満喫している人はたいてい思っているのではないでしょうか。けれど私たちは最初から薪ストーヴという頭がありませんでした。 理由ですか?
私も夫も、薪を用意できない体質だからです。いえ、面倒なのです。どこかから木を調達してきて、薪割りをして、ひと冬越せるだけの薪をストックしておく、なんて考えただけで気が遠くなりそう。その分野の趣味もないし、時間もない。誰が何と言っても無理です。薪を買うという手もありますが、薪は買うと高いのです。
でも、それでも炎は欲しい。本物の炎がリビングで揺れていたら、素敵。
そこで、探しました。インターネットを駆使して、「薪じゃないけど、炎が見えるストーヴ」を探したのです。んなのあるわけないわよね。と思いつつ。
そして、そこで出会ったのが、「ペレット・ストーヴ」。あったのでした。探していたものが。



ペレットとは、「製材の木くず、流木などを粉にし水分を飛ばして固め、粒状にしたもの」。これを燃やすので、本物の炎が見られるわけです。その他にも、「ペレット・ストーヴったら、私のためにあるのでは?」と思えるような特徴がいっぱいでした。次のような感じです。

①暖かさは灯油ストーヴの三倍。有効暖房面積六十畳以上
②FF方式による安心・安全な暖房
③抑えられたランニングコスト。時間当たり薪ストーヴの三分の一以下
④お手入れ簡単
⑤室内へのスス等の排出はゼロ、健康を損なわない

実は、ネットでこのストーヴを見つけたのは夫だったので、私は彼の手柄を褒め称えました。
「あなたは、普段は全く何もしないけれど、これを見つけただけで、家創りへの使命を果たしたといえるわねっ」
そしてく丸山さんにご相談、とんとん拍子に話が進み、北軽井沢まで出かけて実物を見た上で、我が家のストーヴは、ペレットに決定したのでした。
このペレット、「なんちゃって暖炉」などと呼ばれ、からかわれることも多いですが(命名は私)、真冬は大活躍です。何よりお手入れが簡単なのが気に入ってます。そしてやはり、本物の炎のもつ力は素晴らしい。

■レンガだって、デザインするのです■

それで、ペレットを置くところにレンガを貼ろうということになりました。いえ、貼りたいと言ったのは私なのですが。このレンガをいかにデザインするか、ここも大切なコーナーなので気が抜けません。
ストーンデッキと基礎石貼りで登場した左官の山本さんと、現場監督の酒井さん、そして私の三人で、あーでもないこーでもない、とレンガを並べて、決めていきました。
かちっとしたのは嫌だったので、わざと崩してあります。そしてレンガとレンガの間の白いモルタル部分はわざとはみ出したかんじで仕上げてもらいました。
そして山本さんがまたしても大活躍! 夏場はストーヴを使用しないから、とコンセント部分の「蓋」をレンガでつくってくださったのです。嬉しかったわあ。

■小窓マジック■

そして、ペレットの炎よ、天までとどけ! 
じゃなくて、二階まで暖めてね、というわけで、二階部分に暖気がいくように、小窓をつけました。
これぞ名づけて小窓マジック!
褒めてあげてよ、みちこ。
と、ひとり舞い上がるくらいの、我ながらナイスアイデアです。おかげで、我が家には二階に暖房がないのですが、これだけで充分暖い。書斎で仕事していると足もとから暖かな空気がふわふわ上がってくるのがわかるのです。

■何を削っても、床暖房■

ところが、このペレット・ストーヴは、いわば補助暖房として使っているのです。というのも、サンルームを除く一階部分には、床暖房を入れたからです。
床暖房。これも、最後の最後まで迷ったのですが(理由はいつもの予算)、「入れてよかったー! よかったのよー!」と、絶叫したいほどに快適。ペレットなしで過ごせるくらいに暖いです。
私のばかばかばか。迷ったりしてごめんね、床暖房さん。暖房は、絶対、床暖房。
そうです。「基本は床暖房+楽しみ&補助のペレット」、これで決まりでしょう。
床暖房のおかげで、大嫌いな「スリッパ」という代物と年間を通してバイバイできたことも、無上の喜びなのでした。
ベッドルームなどは、一番低い設定にしているのですが、ベッドがぽかぽかなのです。最初の年は、もう、それだけで感激したものでした。

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