MODEな軽井沢 特別な物語

◆ジル・サンダー、「永遠にして唯一の一着」◆2009.8.31

2020/04/22

カヴァーのドレスに魅せられて名古屋駅のキオスクで衝動買いしたヴォーグ10月号。
ドレスはルイ・ヴィトンでした。朱のリボンベルトがとっても美しいです。

さて。
「カヴァーに魅せられての衝動買い」のわりには、興味深いページがたくさんあり、とってもトクをした気分です。

興味深いページのひとつをご紹介します。

すでにファッション界に激震をもたらしているジル・サンダーとユニクロのコラボですが、その作品が何点か掲載されていて、さらにジル・サンダーのインタビュー記事があったのです。

 

ジル・サンダー。
その名の響きが雷のようで、素敵です。そしてデザインも同じイメージで、とてもかっこいい。

今回のインタビューのなかでも、「自分の使命」は「無駄な装飾のないシンプルなスタイルの創造」と言い切っています。
インタビューの内容はやはりユニクロとのあれこれが中心ですが、最後のほうでインタビュアーが「女性と年齢」について尋ねています。

「女性は年齢とどう付き合っていくべきだと思いますか? また女性が年齢を重ねていく上で、ファッションはどんな役割を果たすのでしょう?」

これに対してジル・サンダーは次のように答えます。(抜粋)
***
「さまざまなことを成し遂げてきた人には特別な美しさが備わっているのだから、女性たちはその成熟した個性を隠すべきではないわ。強さや自尊心は、いつだって魅力的なものよ」

「いくつになっても自分の着るものを丁寧に選ぶのは、とても大切なことだと思うわ。そうすれば必ずそうしただけの価値はあるのだから」
                                                             
大賛成です。
とくに、「成熟した個性」と「いくつになっても自分の着るものを丁寧に選ぶ」が気に入りました。
「丁寧に選ぶ」というのは、自分が身にまとうもの、つまり服に対して慎重になるということだと思うのです。
丁寧の反対は、「乱暴」ですから。

また、インタビュアーはこんな質問もしています。「ミニマリストと言われるあなたが、たった一着でこの先ずっと過ごすとしたら、その一着にあなたはどんなルックを選びますか?」

私なりに解釈すれば「永遠にして唯一の一着」ということでしょう。
ジル・サンダーは「白いシャツ」と答えています。

みなさんは、どんなルックを選びますか? 

こういう基本的な好みも、いつしか変化してゆくのかな、と思いつつ、私はいまのところ、着心地の良い黒いミニドレス、と答えます。
                                                             
(参) ヴォーグ ニッポン 2009年10月

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