◎５９本目『ランデヴー』

2021/03/27 2025/11/09

【あらすじ】
駆け出しの女優ニナ（ジュリエット・ビノシュ）は、家探しのため訪れた不動産屋でポロ（ヴァデック・スタンチャック）と出会います。
ニナに一目惚れをしたポロは家を探しつつも、しばらく自分のアパートへ来るように提案。
しかし、同居人のカンタン（ランベール・ウィルソン）は、ニナを受け入れず…。

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]特典映像にあったカンタン役のランベール・ウィルソンのインタビューで、「ビノシュはこの作品によって映画祭に招かれて、そこで受けた賛辞で自分の才能と価値に気付いて、次作から作品をちゃんと選んで出演している」と話してた。だからこれがビノシュのブレイクのきっかけとなった作品であることはたしかね。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]この作品の後くらいに、レオス・カラックスの『汚れた血』に出演してブレイクしていく。監督やスタッフがいいから、すごくいい映画に違いないと思っていた作品なの。
ビノシュは、この時の脚本を担当しているオリヴィエ・アサイヤスと、いくつかの映画を一緒に作っているのよね。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]『存在の耐えられない軽さ』でも出していると思う。
今回もたくさん脱いでるし、若いからぷるんぷるんで、ムチムチしてかわいい。エロティシズムというよりは、健康美に溢れていて生命力を感じる。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]わあ、良かったぁ。[/word_balloon]
[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]まず、女優業に対するニナの野心や熱意、そして成功したいという気持ちがよく見えなかった。だけど、実は虎視眈々と狙っているように見える時もあってね。[/word_balloon]

[word_balloon id="1" position="R" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#000000"]舞台をすっぽかしたりもしますしね。そもそも脇役のペーペーみたいな女優役だけれども、上手くなろうとか、努力しよう、という風には見えないですよね。楽して大役をゲットできたらぐらいの感覚ですかね。[/word_balloon]

（ジャン＝ルイ・トランティニャンに対しては、『ヘルバスター避暑地の異常な夜』の変なイメージがつきまとう私たち）

[word_balloon id="1" position="R" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#000000"]一瞬でしたが、あのシーンはとても良かったです。『ナチュラルウーマン』の時の火葬シーンも良かったですが、やっぱり死を前にした時の儚さみたいなものに美しさを感じるんですかね。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]りきちゃんとは違って、かなしいことに瑣末なところに目がいってしまいました。
カンタンがいきなり変な登場の仕方をするでしょう。
急にお前が欲しいと言ったり、剃刀を自分の首に押し当てながらニナを脅したりして、とてもクレイジー。
その剃刀のシーンで、ニナが吐いた後、すぐにふたりがキスをするでしょう?
吐いてすぐにキスしたのはわざと？[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]そんなことを気にするのは、吐かなくても、食事のあとなんかに、キスの前に歯磨きをしなくてもいいのかと、つっこんでしまうレベルと同じ？…。
それとも二ナの全てが欲しいという、カンタンの倒錯の趣味を表しているのかしら。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]カンタンはかつて恋人を失い、自暴自棄で生きていて、死にたいと思っている人物。そんな時に興味を持てるようなニナが現れ、ちょっかいを出すことで死ぬきっかけを探していたのかしら。
殴られるシーンでも、抵抗せずに殴られっぱなし。殺して欲しいぐらいに見えた。[/word_balloon]

[word_balloon id="1" position="R" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#000000"]殴られて何も抵抗しないカンタンの姿を見て、ニナは彼を受け入れるようになりますよね。
ニナが「完璧なものには惹かれない」と言っているシーンがありますが、殴られてボコボコにされたカンタンを見て、俺すごいだろ的な彼の雰囲気の中に、ある不器用さを感じ取り、受け入れるようになったのかなって思いました。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]ぶっ飛んでいるし、だからかな、観ている自分が置いていかれている感が満載…。[/word_balloon]
[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]カンタンがいきなり自信たっぷりに追いかけてくるから、ニナとカンタンは前に関係があったのかと思ってしまったくらい。
でも初対面でしょう？　わからなすぎる…。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]はじめからニナに惚れてムラムラしているのに、それを隠しながら親切心を装ってる。
ニナは生き抜く中で身体を交換条件にしてきたことが多いから、見返りを要求しないポロに好意を持っていたのに、いきなりガッバァーってニナに襲いかかるなんて、それはないわよーって思う（笑）。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]そのあたりのデリカシーのなさが本当に嫌。襲いかかることで、ニナも凄く傷ついているのがよく分かる。
ニナとポロがセックスをするシーンで、ニナの顔にペッペペッペ唾を吐きかけながらキスしているのだって、そういうのが似合うのはカンタンであって、お前じゃない、って言いたくなる！[/word_balloon]

[word_balloon id="1" position="R" sie="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#000000"]たしかに（笑）。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]ポロは本質的に恐ろしいものを持っているのよ。
最後にニナの散歩に一晩付き合っていたから、優しいところもあるじゃないと、思っていたけれど、ニナにもらった公演のチケットを捨てているということは、もう会うこともないということでしょう？　そのあたりも嫌な感じ。[/word_balloon]

[word_balloon id="2" position="L" size="M" balloon="tail" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true" bg_color="#dd3333"]カンタンが亡くなった後に、カンタンの事故で亡くなった恋人の父親（ジャン＝ルイ・トランティニャン）から、「ポロのことを愛しているのか？」と聞かれるでしょう？
ニナは「愛しているのはカンタン」と、言うけれど、そんなにカンタンのことを愛していたと思う？[/word_balloon]

～今回の映画～
『ランデヴー』 1985年フランス
監督：アンドレ・テシネ
出演：ジュリエット・ビノシュ／ランベール・ウィルソン／ヴァデック・スタンチャック／ジャン＝ルイ・トランティンニャン

-ふたりの映画鑑賞記/よいこの映画時間

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