ふたりの映画鑑賞記/よいこの映画時間

☆33本目『ヘルバスター 避暑地の異常な夜』

2026/03/02

【あらすじ】
妻と娘を連れて、バカンスへ向かう途中、ポール(ジャン=ルイ・トランティニャン)は
道中で暴走族に襲われ、妻と娘を失ってしまう。 復讐のため、妻の妹サラ(カトリーヌ・ドヌーヴ)と共に、犯人探しを始めるが…。




♥M
あまりにも分からず、他の人がどういう風にこの映画を見ているんだろうと思って、いろんな映画サイトを見てしまった。

♣R
カーチェイスのカッコよさが売りなんですか?

♥M
そうね。1970年代はアメリカやフランスで性の解放が始まり、その空気感の中で、一方では暴力などもあった。行き過ぎた解放…乱痴気騒ぎ的なものも織り込んでいるみたい。
B級映画として楽しむのが正解らしいよ。
みんな、最高のB級映画で笑えると言ってる。

♣R
笑いどころはたくさんありましたね。

♥M
B級映画として笑ってしまえばいいのね。
こういう作品にも出演するドヌーヴはすごい…と、自分の中ではまとめてしまった。
ポール役の男の人は誰だっけ?
有名な俳優でしょう?

♣R
『男と女』のジャン=ルイ・トランティニャンです。
ハネケ監督の『ハッピーエンド』や『愛、アムール』ではおじいちゃんだった人です。

♥M
あの人がそうなの??
ずいぶん年取ったねぇ。
彼とドヌーヴの共演が話題になったんでしょう?

♣R
フランスなどでは、割と有名な俳優で、当時も活躍していたのかもしれませんね。
ドヌーヴは結構自由な役柄でしたね。

♥M
トリュフォーの『暗くなるまでこの恋を』も破滅型の女性だけれど、人物造形がちゃんとされている。でもこの作品は、豹変ぶりが激しい。

■キレやすい主人公


♥M
B級映画だから、意味を考えずに観ろと言われても、どうしても考えちゃうね。
とにかくツッコミどころが満載すぎる。
暴走族が意味もなくブンブン走って、その挑発に乗ってガンガンやったりね。
娘と妻が一緒に乗っているのに、そんな危険なことをするということが、まずありえない!

♣R
窓閉めればいいじゃん! と、言いたくなりますよね(笑)。

♥M
そうなの!
妻と子、ふたりともいけ好かない感じだった。

♣R
たしかに。

♥M
自分が暴行を受けて、目が覚めた時、すぐに道路に出るでしょう?
妻と子どもの無事を最初に確かめようともしないし、ふたりが死んでいるのを見ても、そんなに嘆いたりはしていない。

♣R
呆然とはしていましたが、割とすぐに…。

♥M
反抗的な態度を取るの。

♣R
ちょっとキレやすいんですよね。

■アメリカっぽい映画


♥M
ポールは切り替えが早過ぎるの。
割と早い段階で妻の妹 サラを誘い始めるのよね。
いくら酔ったからと言って、やだぁこの人って思って…。

♣R
ははは(笑)。

♥M
この人やだぁ、と、思っていたら、今度はサラが豹変。

♣R
ひとつのシーンで展開が全部起こるんですよね。

♥M
混乱しまくりよ。

♣R
はじめは少し嫌がっていたのに、すぐに「いいわよ」と、軽い感じで応じるんですよね。

♥M
それどころか、最後はポールに迫っていた。
オチ的には…。

♣R
何でも録音しているレストランの店員が犯人だったんですよね?

♥M
そう。暴走族のバイクに乗っていた女性が、上半身裸で助けを求めているのを見て、自分がポールの奥さんと子どもを殺したことを思い出してしまった。
自分がやったことと同じシチュエーションにより、記憶が蘇り、混乱しちゃったのよね。
もう一回見直してやっと理解したよ。
こんなにB級映画なのに、オチが分からなかったなんて、私にとって忘れられない、とんでもない映画だった。
でもドヌーヴはとてもきれい!

♣R
奔放…とは少し違うんですよね。

♥M
ちょっとおバカな感じかな

♣R
解放し過ぎちゃったのかしら?

♥M
抑圧していたものが出ちゃった! みたいな。

♣R
カーチェイスと暴力を題材にしたものは、男の人が好きそうですよね。
テーマとしては、愛と暴力的な感じですか?

♥M
欲望と暴力とかね。
結局は変質者の仕業だった、というおはなし。

♣R
アメリカっぽい映画でした。




~今回の映画~
『ヘルバスター 避暑地の異常な夜』
1975年 フランス・イタリア
監督:ジェラール・ピレス
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン/カトリーヌ・ドヌーヴ/クロード・ブラッスール/
レオノーラ・ファニ/ダニエル・オートゥイユ

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