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■TAMA映画祭トークイベントと回復と

©2022 TAMA CINEMA FORUM

 

 日曜日の夜、無事にトークイベントを終えられたことに、どれだけ安堵したことか。

 11月初旬から目を患ってしまって、3週間外出できず、もちろんタンゴも踊れず、とにかくなんとか27日までには治して、イベントキャンセルだけは避けたかったから。

 ただ予定されていた動画配信だけはなしにしていただいた。腫れがかんぜんにひいていなくて、こんな顔の映像が残るのがどうしても嫌だったから。女優でもないのにごめんなさい、と言って。

 トークイベントも、たしか最後は2019年12月の「カトリーヌ・ドヌーヴの言葉」の出版記念のときだから、3年ぶり。

 始まるまでは、ちゃんと話せるとは到底思えない、無理、もうやめればよかった…、みたいになるのはあいかわらず。けれど始まってしまえば、楽しく時を過ごせる、というのも変わらない。

 大学時代の懐かしい友人、いつも私を支えてくれるお友だちたち、妹や娘も来てくれて、会場もあたたかなふんいきで、そして私は「オードリーが伝えたかったこと」を最大限に伝えられただろうか。

 お声がけくださったのはTAMA映画祭実行委員の杉本未歩さん。

 私の本を読んでくださっていて、出版社ブルーモーメントのこともよくご存知で、とても意欲的なかわいらしい女性。

 杉本さんに導かれておしゃべりをしたわけだけれど、会場の人たちのことはもちろん意識している、けれど杉本さんの「知りたい」という思いがとても強くて、私は彼女に向けてお話をしていたように思う。

 これは本を書くときの感覚と似ている。たったひとりの読者に向けて書く。その読者になんらかのものが伝えられたなら、その先にたくさんの読者がいる、という。

 久しぶりに人前に立ち、おしゃべりをし、思った。こういう機会はときおり必要なんだと。自分でそろそろまた何か企画したい。

 あの映画祭のイベントは、目の病からの回復と、仕事モードへ戻るきっかけとなった、あとからふりかえれば、わりと大きな意味をもつ1日になるのかもしれない。そんなイベントだった。

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