ブログ「言葉美術館」

■朝日新聞デジタルと執着ふたたび

 

 

 不調だ。

 なんだろう、このかんじ。いや、なんだろう、というより馴染みはあるんだけど、またこれか、というかんじ。いま「不調」なんていうとコロナ感染か、と思われるから言わない方がいいらしいけど、不調なものはどうしようもない。

 生活に支障がある不調ではない。創作活動に支障がある不調。きがかりのひとつはなかなか仕上がらない、締め切り間際の原稿。もうひとつは「路子倶楽部」のこと。限定コンテンツに取りかかれないでいる。でも、会員の方からのメッセージが。限定コンテンツもそれはそれで楽しみだけど、ブログの更新も同じくらい楽しみです、って。くう。泣ける。だからこうしていまパソコンに向かえている。

 ポトフを作って、ホームベーカリーをセットして。濃い珈琲をいれて、いまここに。すでに夕刻。

 

 先日、「執着」についてのシモーヌ・ヴェイユの言葉を書いた。その翌日、なんとはなしに朝日新聞デジタルの記事を目にした。

「日本の知性たちが政治 コロナ 五輪 を語る」

 私が好きな加藤陽子さんの名があったから記事を読んだ。加藤陽子という人がいまの世の中をどう見ているのか知りたくて。

 そうしたら長谷部恭男さんがシモーヌ・ヴェイユの執着について語っていてびっくり。

「最近、フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユの本をよく読むのですが、彼女は『重力と恩寵(おんちょう)』の中で、人間は執着に弱いと言っている。何かに執着すると幻想が生まれ、その幻想によって『きっとうまくいくはずだ』と自分の願望を正当化しようとする、人間とはそういうものなんだと彼女は強調しています。」

 杉田敦さんを加えた3人でのオンライントークイベントが21日にあるって。でも、有料会員限定。でも、この対談の続きも読みたいから朝日デジタルに申し込みしようかな。

 と考え始めて、ああ、こういう気持ちにさせるのが有料コンテンツなのね、と実感。

 しっかりして路子倶楽部の今後を考えなくてはいけない。やめることも含めて。

 

 写真は先週、実家に行ったときに撮った庭の花。

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