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◎アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶◎

2016/10/18

Hb

「20世紀最大の写真家」ともいわれるブレッソンの写真集のタイトルは「逃げ去るイメージ」。

英語版ではこれが「決定的瞬間」となっている。

似ているようでずいぶん距離のあるタイトルのように思う。
私は「逃げ去るイメージ」のほうがすとんと胸におちる。

一時間ちょっとのドキュメンタリーを恵比寿ガーデンプレイスの写真美術館で鑑賞。

ブレッソンの言葉で、胸に響いたのがあるけれど、メモしなかったから正確ではない。
でも次のような内容のことだった。

「写真をとるために生きるのではなく、自分の人生を生きる、そして写真を撮る」。

要するに「人生の目的が写真を撮ることにあるのではない」といったことを、私は彼の言葉から感じた。

アーサー・ミラーも出演し、マリリン・モンローの写真を見ながら、「ここには彼女の知性がある」と言っていた。

初めて見るマリリンの写真だった。
あまりにも美しくて、ミラーが言うように、知性ある美しい人がそこにいて、目を奪われた。

それからエディット・ピアフのポートレートも。

華やかではないけれど、彼女がたくさんの襞をかかえた女性であることをつきつけたような一枚だった。

逃げ去るイメージ。

私自身はここ一週間のうち、二回も自分のなかで永遠にとじこめておきたい一瞬を経験した。

逃げ去らないうちに、胸に焼きつけたい。

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