『美男子美術館』出版記念イベント
2017/01/30
ブログでも度々登場している作家の山口路子先生。
このたび新刊が発売され、今回も出版記念トークイベントに参加してきました。
新刊のタイトルは『美男子美術館 絵画に隠された物語』
なんともキャッチーなタイトルですが、中身は美術本です。
大学卒業後、世界史の教師として勤めながら「時間旅行」というアートサロンを立ち上げ、その後女性誌「FRau」で美術のエッセイを執筆するなど、美術に造詣の深い路子先生ですが、美術本の出版は今回で2冊目。
ちなみに1冊目は『美神の恋』
私が最初に読んだ先生の本です。
今回の本では、13枚の「美男子」の絵にまつわるエピソードが、路子先生らしい文体で書かれています。
相変わらず美しくチャーミングな路子先生。
トークイベントでは、先生の絵画論や、この本の誕生秘話などを語って頂きました。
本の中で紹介されている「美男子」達。
中には美男子?と思ってしまう絵も……
でも、路子先生の「美男子」を選ぶ基準を聞いて納得。
■一般的に美男子とされている用紙をもつだろうと思える絵。
■一般的には美男子のカテゴリーに入れたら、石が飛んでくるような外観だけれど、その心意気が美しい男のひと。
フェロモンな殿方。
そして話はフェロモンの話に……
フェロモンを発見したのはファーブルだそうです。
「忘れられない夕方だった。私はそれをオオシャクガの夕べと呼ぼう」 by ファーブル
オオシャクガの夕べ……面白いですね。
フェロモンの代表みたいな先生のフェロモン論も面白かったです。
1. 匂いそのものではなく
2. 目に見えないけれど
3. 一人の女性に40人の男性が乱舞するほどのエナジーがあるもの
4.「むんむん」という擬態語がぴったりくるような
5. そのひとの身体から放出されている、ほのかに湿っている妖気……。
by 山口路子
先生に群がるのは異性だけでなく、同性もそうです。
(イベントは女性だらけでした)
休憩タイムには、美味しいお菓子も。
暦にあわせた室礼、料理、和菓子など、日本の伝統文化を日々の暮らしに取り入れる会員制サロン「暦ある暮らし」を開催されている大岩綾子さんの作。
ご本人も着物姿でエレガントな、素敵な方でした。
世の中には素敵な方がたくさんいますねぇ……
ちなみにイベントのドレスコードは「with 美男子」
先生が「夜眠る前に、語る物語をイメージして書いた」と仰っていたこの本は、まさに秋の夜長に少しずつ読むのにぴったりな本です。
芸術の秋ですねぇ……。
(2013-10-19)