■いつの時代も 「三人姉妹」 チェーホフ■
2016/05/22
「しかし生活は、依然として今のままでしょう。生活はやっぱりむずかしく、謎にみち、しかも幸福でしょう。千年たったところで、人間はやっぱり、「ああ、生きるのは辛い!」と、嘆息するでしょうが――同時にまた、ちょうど今と同じく、死を怖れ、死にたくないと思うでしょう」
1900年の晩秋に書き上げられたという戯曲、登場人物のひとりのセリフ。
100年以上前の異国で、このようなセリフが舞台の上で吐かれていたのかと思うと、ほんとうに、人間というのはいつもどこでも同じようなことを飽きもせず、成長もせず、考え続けているのだなあ、と思う。
私にとって、生活……生きるということ……はやはりむずかしく、謎に満ちているし、しかもたぶん、幸福なのだから。