ブログ「言葉美術館」

■中田耕治■「エロス言論」

2017/05/26

人は自分を他人から、一般の人たちから区別する力をもたなければ!」

ロレンスの「恋する女たち」の登場人物のセリフ。昨夜眠る前に突然このセリフが頭に浮かんで、どこで拾ったのだったかと朝一番で調べたら、この本だった。

ヘンリー・ミラー、アナイス・ニン、ロレンスについて語られている、私にとっては宝箱のような本。以前はアナイス・ニンがどのように語られているのか興味があって読んだが、今回はロレンスの章を熟読。

「ロレンスの生涯を決定した出会いは、フリーダとの恋だったことは、あまりにも有名である」。ロレンスの友人、オルダス・ハックリーも言っている。「ロレンスの唯一の深い永続的な人間関係は妻とだけであった」と。

ロレンス自身も言う。「ぼくの愛する女は、未知の世界とぼくを直接の交渉に置くような気がする。その未知の世界では、愛する女がないと、ぼくは道を迷ってしまう」。

26歳でフリーダに会い、44歳で亡くなっているので18年か……。すぐ計算をして、この年月を「ものすごく長い、ありえない」と見るか、「ぎりぎりいけそうな年数だ」と見るか。

関係性は必ず変化するものだから、18年の間に、ロレンスとフリーダの関係がどのように変化したのかが知りたい。情熱恋愛期間は10年以内だったかどうか、とても知りたい。

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