■「HAPPINESS」 新人物往来社■
2016/06/11
名言と写真で構成された本。
写真は動物のなので、私はあまり好みではないけれど、選ばれていた言葉がよかった。
好きな人たちのがあって、好きな人なのに知らない「言葉」に出会えて嬉しい。
たとえばジッド。
「嘘で固めた自分で愛されるよりも、ほんとうの自分で嫌われた方が気持ちがいいではないか」。
たとえばコレット。
「人は愛されるとき何も疑わず、愛するときはすべてを疑う」。
たとえばピカソ。
「明日に延ばしてもいいのは、やり残して死んでもかまわないことだけ」。
ピカソの言葉には強く共鳴する。
次の本のことで迷ったとき、いつも私が自問することと同じだから。
今日明日では短すぎて非現実的になるから、一年という時間で私は考える。
一年後、死ぬとして今、情熱エナジー注いで書くべきものはこれなのか、これでいいのか、と。
そうすると、ウイ、ノンがすぐに出る。
もちろん、さまざまな束縛はあるなかでの選択になるけれど。
彼について書きたい、彼女について書きたい、あの小説も完成させたい、軽井沢夫人のあの原稿も発表したい。
やりたいことがあるということも、きっとハピネスのひとつの香り。