■■あなたからもらいたいのは■■
2016/06/27
書棚を整理すると、とっても新鮮。
あ、こんな本あったっけ。面白そう!
と一度読んだはずなのに、まるで初めて出逢ったかのように手に取る本もあるし、「時間ができたら読もう」と、そのまま忘れてしまっている本もある。
あるいは、そのときはあんまり興味が持てなかったけれど、今はめちゃくちゃ興味があるとか。
……これって人間関係そのもののような。
さて。そんなかんじで今回、読みふけってしまったのが、鹿島茂先生の「悪女入門(ファムファタル恋愛論)」。
鹿島先生とは、ずっと私のほうが薄いけれども、テーマがかぶっていて、いろんな場面で遭遇する。
今回はミュッセの「フレデリックとベルヌレット」のなかから、「使えるセリフ」をひろったので、忘れないように記しておくことに。
恋人から、「何か贈り物をしたいけど、何がいい?」と聞かれて、女はこたえる。
「あなたからもらいたいのは、あなただけ」
鹿島先生はこのセリフについて次のようにコメント。
「読者の方々も、一度、決定的なときにこのセリフを使ってみてください。相手の男はまちがいなくグッと来て、もうあなたから離れられなくなるはずです」
だったらかんたんでいいんだけど。
このセリフを言って似合う女と不似合いな女とがいると思う。
言い換えれば、信用される女と、「またまた冗談言ってさあ」と言われる女。
あとは、「怖がられる女」もいるかな。
「あなたからもらいたいのは、あなただけ」と言ったとき、相手に「ぞっとする」感覚を与えてしまう女。
「似合わない女」「信用されない女」「怖がられる女」に私はシンパシーを感じる。
本気で言ってるのに、それを本気で受け取ってもらえないってつらいですよね。
なんだろう。性格だけじゃない、日々の行動なんだろうな。
そんなことを考えながら昨夜は眠りについた。
そうしたらとっても悲しい夢を見てしまった。うなされて目を覚ました。
最悪の目覚め。
それでもちゃんと起きて、クラブ活動を行った。お弁当クラブ。これ、あと5年間は退部を許されない、厳しいクラブなのです。