*FB*山口路子の朗読サロン「うっかり人生がすぎてしまいそうなあなたへ」あとがき
ごきげんよう。
悪夢にうなされる日々にへこたれないで、今日もしぶとく生き続ける、そんなおやつタイム。
……それにしてもこうも悪夢が続くと、夜眠るのがほんとうにこわくなるわね。
さてさて。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
山口路子の朗読サロン、「うっかり人生がすぎてしまいそうなあなたへ」も最後となりました。
朗読気分になったときのタイミングで録音をしたものですから、けっこうな時間がかかってしまいました。
最初「まえがき」が6月21日となっていますから。
3カ月。
この大切な本は絶版となっているので、こうして朗読として遺すことができて、安堵しています。
たくさんの人が聴いてくれているわけではないのは知っているけれど、聴いてほしい人が聴いてくださっていると信じて、続けてきました。
ときおり感想などをいただいたりして、嬉しかった。ありがとう。
◆朗読サロン、「うっかり人生がすぎてしまいそうなあなたへ」
「あとがき」
挿画を描いてくださった、画家の出崎くみこさんとのお話がメインです。
「私の文章を読んで、彼女のうちにわきあがったイメージを自由に描いてもらった。
文章の内容に沿ったものではなく、あくまでも出崎くみこが受けとったものを表現してほしかった。
あがってきた絵をみて、私はほとんど泣き伏したかった。
ああ、彼女の線だ、と思った。
毒があるけれども、人間に対するかくしきれない愛おしさがある、私が大好きな世界は変わっていなかった。」
軽井沢でのあの日々と、朗読という、飛ばし読み不可、という条件で向かい合うという行為は、ある意味、自虐的でもあったけれど、私にとって必要だったと信じています。
本日の言葉のプレゼントはこちら。
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私に生をあたえてくれた父と母に、感謝の気持ちをこめて、
この本を捧げたい。
二〇〇三年五月七日 弟夫婦に長男が生まれた日
新緑の軽井沢にて 山口路子
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