◎いつか眠りにつく前に◎
2016/10/20
「母親は、何をしていても、子どもを傷つけてしまうもの」
昨日、新宿武蔵野館で鑑賞。
朝一番の回だったけれど、そして狭い劇場だったけれど、ほぼ八割が埋まっていた。
脚本を「めぐりあう時間たち」のマイケル・カニンガムが担当していると知って期待した。
たしかに好きなセリフが多かったけれど、全体としてはそれほど響かなかった。冒頭のセリフは、それを聞いた瞬間、忘れないように頭に刻みこんだけれど、正確かどうかわからない。
専業主婦でずっと家にいようとも、仕事ばりばりで家を空けていようとも、どの程度どのような関わり方を子どもに対してしようとも、母親というのは子どもを傷つけずにはいられない。
そのような意味のセリフが前後にあった。
ほんとうに、その通りなのだと思う一方で、これは誰にでも当てはまるものではないのかもしれない、とも思う。
何をしていようとも子どもを傷つける要素をたくさんもった母親と、そうでもない母親というのが、あるような気がしてならない。
それでもこのようなセリフに出会うとほっとする。逃げ場所を与えられたようで。
それと、こういう場合「ぞうさん」の童謡と同じく、いつも「母親」なのだ、と思う。父親ではなくて。嬉しいような損をしているような。
今、作品のタイトルを確認するために、ネットで調べたら、
「あなたが最期に呼ぶのは誰の名前ですか?」
という問いかけがあり、映画を思い出して、映画の主人公の場合はあのひとだったな、私は誰だろう、と考えた。
朝はぼたぼたの雪が狂ったように降り、今は雨まじりの雪に変わって、季節の変化を強く意識させるお昼前の時間帯。
しつこかった風邪もようやく治り、エナジーが少しずつ、身体にじわじわと広がってきている。