◎フリーダ◎
2016/10/20
「たしかにあなたの絵は個人的な絵だけれど、痛みに耐えて生き抜く、という人間に共通のものがそこにある。それがすばらしい」
フリーダ・カーロの伝記映画から。
と言っても最近観たのではなくて、なぜが突然思い出した。
なぜか、なんてとぼけているけれど本当は、思い出させるような出来事があった。
メモをとらなかったから全然正確ではないけれど、トロツキーがフリーダの絵をほめて、それに対してフリーダが「私の絵は個人的な絵よ」と言う。それに答えたのが冒頭の台詞。
大好きトロツキー。
すべては個人的な事柄のなかから生まれる。
けれど表現する側も観賞する側も個人的なことを好むタイプと個人的なことを嫌がるタイプがいる。と、最近は思う。
私は言うまでもなく前者で、さらにそれを突き抜けて、「個人的なことしか信じないタイプ」。
だから個人的なことを書く。あなたは自分のことばかりを書いている、と(たぶん、批判として)言われても、そうしようとしてそうしているのだから、頷くしかない。
このひと、自分のことを自分のために書いているな、と思える作者が好きで、そういう本を私は読みたい。
そして自分が読みたい本を書かなくてどうする、と思う。
なんだかとても強気では(三分後にはどうなっているかわからないけれど)。
何で読んだのか忘れたけれど(たぶん新聞)、美肌に執着する女性たちのことが話題になっていて、五十歳だか六十歳だかの女性が「美肌でなければ、生きていてもつまらない」的なことを言っていて、ひとそれぞれ、を痛感した。
同時に、美肌であれば生きていて面白いのならば、それはそれで羨ましいなあ、とも思った。