ゆかいな仲間たち よいこの映画時間

◎14本目 「愛を綴る女」 フランス映画祭2017公開作品



み:教えてください。今日の映画について。

り:(笑) 「マリアンヌ」よりは良かったと思いますが。

み:私「マリアンヌ」の記憶が無いの。ブラピのお尻しか(笑)まず、ルイ・ガレルが出てくる迄が。

み・り:長い!

り:ルイ・ガレルがメインでは。

み:無いのよね。あまりにも出てこなくて、やっと出てきたーって思った。それまでがあまりにも単調で地味。でも確実に私が感じたのは、マリオン・コティヤール演じるガブリエルの旦那さんの映画かなって。結局はあの人の映画なのだと思った。ああいう旦那さんみたいな愛し方をする人っているわよね。

り:全てを許すみたいな?

み:全てを許す愛…。とにかく彼女を失わないっていうのを第一に考えている人。

り:生きて欲しかったって。

み:最後言っていたわね。

り:私は物凄くよく走る映画だなって。それも突き上げる感情が彼女自身を動かしている。

み:激情の人って事よね。要するに感情をコントロールするのが難しい人。それでちょっと奇人扱いされてしまったり、家族とも上手くいかないっていう設定。

り:今迄にも先生を好きになり過ぎて激しい行動に出てしまったりしてはいたけれど、温泉療養所で知り合ったルイ・ガレル演じるアンドレがきっかけで、自分の中で精神状態の一線を越えてしまった感じだと思います。だからそれによって自分の中で偽ってしまった。妄想として。

み:やっぱり妄想で良いのね。

り:で良いと思います。実際には無かった関係性。

み:じゃあ妄想でしたっていう話なのね。

り:妄想でしたっていう一言で片づけてしまうのはあれですが(笑) 療養所からアンドレが居なくなった後にガブリエルは3日ほど眠り込んでしまうくらいショックを受ける。その後にアンドレが戻るっていう設定ですが、それって精神状態の不安定さが作り出した幻想みたいなものですよね。アンドレの部下の話が本当であれば、アンドレは出てった後すぐに亡くなっているし、療養所には戻ってはいない。

み:色々考えられるのよね。ガブリエルの事をとても好きだったから、霊としてこの世に舞い戻ってきたとか。そういう状況も考えられるわよね。

り:スピリチュアルな。

み;そうそう。でもそうでは無いのよね。

り:それでは無いと思う。

み:どちらにしても私は納得いかないけれど(笑) 結局息子はアンドレとの息子ではなく、旦那さんとの子どもだったって事よね?

り:ああ、そういう事か。

み:ガブリエルはアンドレとセックスをして出来た子どもだと思っている。だからピアノとかを習わせていたのかな。だけど最後に解き明かされたのは、旦那さんはペンションに泊まらず、夜中にガブリエルの病室にやってきていた。ガブリエルもアンドレと勘違してなのかどうかは分からないけれど、実際は旦那とセックスをしていた。それで出来た子どもよね。

り:ちゃんちゃん!みたいな感じ。

み:説明するとつまらなくなってしまうけれど、結局そういう事よね。彼女は凄く暴走する人で、最初は教師に対して一方的に愛情を注ぎ、彼の本に書いてあるサインを舐めたりしている。凄く激情の人だけれど、最後になると普通の人っぽく落ち着いてる。それがもし旦那さんの愛の力だっていうオチだと。

り:物凄くつまらない映画になる。

み:物凄くつまらない。「マリアンヌ」パート2になる(笑)

り:(笑)


み:結局、精神的に不調な人の思考回路だったり、違う揺らぎ方をする人の物語として観てしまうと、そこに普遍性が生まれない。だからアンドレとの事も、一方的な愛情だった可能性が多分にある。最初は引き出しにしまっていた十字架も、ちょっと良いなって思える人に会えたから取り出して「ありがとう」って言っていたり。

り:都合が良い。

み:凄く独りよがりで、ちょっとやっぱりあの人おかしいよね?ってなっている感じ。でもそんな人でも愛してくれる人がいて、幸せになるっていう話?

り:(笑)

み:他に何か言って頂戴!(笑) 私が言うと、この映画誰も観に行かなくなっちゃうわ。長かったもの。お尻も痛くなっちゃうし。

り:お尻痛いのは、本当にあそこの会場。

み:朝日ホール、どうにかして欲しいわね。

り:朝日ホールは何処に座ってもお尻が痛い。

み:本当に長く感じた。途中で寝そうになったわ。


り:私、ピアノのシーンは好きですよ。ルイ・ガレルがピアノを弾いている所。

み:だからやっぱりルイ・ガレルが出ているシーンは良いのよ。ルイ・ガレルが出ているからこそ救われているシーンが無かったら、私は爆睡状態に入っていたわ。ピアノのシーンとか、病んでいてもう死んでしまいそうという設定のあのセクシーさはたまらない。セックスシーンもとても良かった。

り:私、チャイコフスキーが好きなんですけど、あのピアノの曲がチャイコフスキーとは知らず良いなって思っていたんです(「舟歌」という曲でした)。そうしたらチャイコフスキーだって言っていたから。

み:それは凄いわね。それは嬉しい。良いなって思ったのが、自分の好きなアーティストだったなんて。


み:監督は何を言いたかったのかしら。凄いお金をかけて、大女優を起用し、一体何を表現したかったのでしょうか。私はこの映画を観た事によって、何を受け取れば良いんだろう。

り:映画というよりは、ドラマとかでありそうな設定。テレビドラマとか、連続ドラマのような。

み:それって連続ドラマと映画の違いは?という深い問題に入っていきそうですけれど。

(補足:私がそう思ったのは、ドラマでよく観るような設定というのもあるけれど、そのストーリー性に強い娯楽性を感じたからというのも理由の一つ。)

み:りきちゃん的には良かった?

り:「マリアンヌ」よりは良かったですよ(笑)

み:そこはもう「ミューズアカデミー」と一緒よ。つまらない映画を比較するときに出てくるのと同じ。でもまだ「マリアンヌ」の方が美しいシーンもあったし、ブラピも出ていたし。

り:私、割と地味な映画が好きなので。

み:地味だけど…。ちょっと映像の感じが「ピアノレッスン」を思い出した。観た事無いのよね?

り:そう。観るべき映画を観ていない私。

み:田舎の感じの美しさとか。

り:今日のってちょっと昔の話ですよね?

み:うん。フランスとベトナムとか、インドシナの話だから1970年代かしら。


り:温泉療法って効くんですか? ホースみたいなのでシャーってかけられるじゃないですか。他の映画でも観た様な気がする。「好奇心」かな。

み:あれって、刑務所に入る人がされない?

り:看守からいじめられる時にですか?

み:違うちがう。いじめられる時では無くて、全部綺麗にするために。そういうシーン何かで観たような気がするの。

り:あの療養所って凄く豪華な場所ですよね。いわゆる髪の乱れたお母さんみたいな人が入るサナトリウム的な感じでは無い。ペンションみたい。

み:そうそう。お金のある人が行く場所よね。有閑マダムとかが行くような。

り:子どもが出来た時に、アンドレへの手紙の内容を話してるシーンがありますけど、嬉しくなさそうに妊娠したって話していたから、旦那の子だからなのかなって思っていたんです。

み:その時に旦那さんの子だっていう認識があったって事かしら。でもそれは旦那に対する裏切りになるから暗い顔をしていたからではなくて?

り:うーん。時間の流れがいまいち分からなかったんですよね。

み:そうなのよね。療養所から帰ってきて旦那さんとすぐにセックスしていれば、旦那さんの子である可能性があるのよね。

り:最後に旦那が真実を話すって事は、やっぱりガブリエルがアンドレとの子どもであると思っていると気付いていたからなのかな。

み:凄く人を想うって事は、それだけの妄想を引き出すっていう可能性があるって事だし、全てを許すっていう愛もあるし、いろんな愛のかたちを描こうとしたという事でしょうか?

り:(笑)

み:元々旦那さんだって、彼女と結婚しようと思ったのは凄く好きだったからっていう訳ではないでしょう? 美人ですよねーくらい。そんなので良いんだ!って思った。

り:それはやっぱり時代なんですかね。彼女の両親が支援もしてくれるって言っているし。

み:家族の中でも厄介者だから、誰かにやっちゃいたかったっていうのもあるかもしれないわね。

り:最後に普通の人っぽくなっていましたけど、あんなにすんなり落ち着くものなんですかね? 長年ウワーってなっていた人が、アンドレが死んだのを知った事で落ち着くものなのか。

み:旦那の故郷を一緒に見に行ったりね。

り:そこで旦那の愛に気付いたって事ですか?

み:気付けば隣に愛する人がいたわ…って普通無いでしょう!

り:暗い森で走るシーンは好きでしたけど、すぐ走るし、めんどくせえ人物だなって思っちゃいました。


り:映画祭で上映される映画って、まだ全然情報が無いので調べるにも調べようが無いんですよね。

み:そうよね。だから面白いかも。あとで見たら「全然違いましたよ!」みたいな(笑) 秋ぐらいに調べてみたら、私達がとんちんかんな事言ってたっていう可能性があるのがまた面白い。

り:初日に観た「ルージュの手紙」も調べてみたら、情報が曖昧だからなのかベアトリスは亡き父親の元妻っていうのと、父親の昔の愛人っていう2通りの書き方をされていました。

み:フランス映画を観慣れていない人が今日の映画を観たら、ますますフランス映画って分からないってなりそう。

り:もう評価いくつか出てるみたいですね。名古屋のゲイ友がこの映画を観ていた事を今知りました。

「マリオン・コティヤールは終始年齢不詳な感じだけど、こういう精神的にまいってる不幸美人の役をやらせたら一層輝きますな。」

ってコメントしてます。

み:感性が鈍ってついていけていないのかも、私。他にどんなコメントがあるかしら?

り:マリオン・コティヤールの演技の評価が多いですね。役者の評価が高い。

み:皆、役者の演技を評価しているのね。


り:原題の意味は何ですかね。「まるでピエロ」みたいなやつ(笑) (原題は「Mal de pierres」。私ひどすぎる…。)

み:フランス語習っていたのに(笑) 「愛を綴る女」って手紙の部分の事?

り:最初、詩を書いていましたよね。

(調べ中…)

り:悪石

み:悪い石って事?

り:胆石? 全ては胆石が起こした事って意味?(笑) ちょっとそれは!! それはちょっと!! それで胆石が。

み:療養所で治ったから穏やかになったみたいな?

り:それ?(笑) まあタイミング的には一緒ですよね(笑)

み:まあね(笑)

り:家に戻ってから手紙を書いていて、それが戻ってきた時は取り乱してましたけど、比較的落ち着いてはいる。

み:えーっ??

り: 胆石に操られた不幸な女の話(笑)

み:それが原題なの?

り:英題は「From the Land of the Moon」。「月の世界からやってきた」?

み:意味不明よ。でも一番不明なのは「愛を綴る女」かもしれない。

り:だから日本のタイトルはもう少し考えた方が良いと思う。

み:じゃあ療養所で石取れたのね?

り:ちょっと良くなったから退院ってなってましたもんね。子どものピアノコンクールの帰りに、ガブリエルが車の中でふいに「貴方、療養所に来てくれたわよね」って話し始めますよね。あれは何でですかね。

み:あれはアンドレが死んでたって事が分かった後でしょう?

り:自分でもちょっと気付き始めたって事ですかね。

み:そうそう。あれ?みたいな。私、妄想の世界に入っていたのかしらって気付いて、知りたくなったのかしら。

り:旦那も眠れなくて、療養所にセックスしに来るって。

み:夜中、勝手に療養所に入れるのね。あらゆる事が自由よね。

り:時代が時代だから。

み:それかい!って感じね。旦那さんとは、娼婦の所に行くくらいならと、自分が娼婦の役をして初めてセックスするけど、あの後は普通にセックスしていたって事かしら?

り:その時のセックスで出来た子どもが流産してしまったのか、普段セックスをしていた時に子どもが出来て流産してしまったのか、そのあたりは分からない。

み:日常的にしてたって事なのかしら。ルイ・ガレルが出演していなかったら、私はもっと不満が噴出していたかもしれない。

り:ルイ・ガレル今度映画監督の役やるんですよね。誰だっけ。凄くはげちょびんな人。

み:そうなの? じゃあルイ・ガレルもハゲになるの?

り:そう。

み:ハゲてる映画監督で有名な人って誰かしら。

り:ゴダールだ。

み:ゴダールの役やるの?? 全然違う。ゴダール醜男じゃない。観たくないかも。


~今回の映画~
「愛を綴る女」 2016年 フランス・ベルギー
監督:ニコール・ガルシア
出演:マリオン・コティヤール/ルイ・ガレル/アレックス・ブレンデミュール

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