◇ブルーモーメントの新刊は『365日 りんごちゃんのゆるまる本』
本日2022年10月31日は『365日 りんごちゃんのゆるまる本』の発売日。
ということで、りんごちゃんにまつわるいくつかの記憶を書こうと思う。
「りんごちゃん」を知ったきっかけは、娘が購入したLINEスタンプ。
はじめてそのスタンプが送られてきたとき、「なに、このコすごくかわいい!」と娘に伝えたのを覚えている。2019年の始まりの頃だったかな。もっと前かな。
バンコクにひとりで行ったときの旅行記(ホテルごもり記)にも「りんごちゃん」の姿が。
これは2019年5月末の娘とのライン。↓
私は自分のキャラとは違うから、スタンプを購入することをためらい、娘からのラインに「りんごちゃん」のスタンプがあると「わーい」と喜ぶ、そんな毎日を送っていた。
この時点では、出版社ブルーモーメントは影も形もない。
ブルーモーメント設立は翌2020年の夏。
「生き方シリーズ」の再生版を準備しながらも、なにかの折にふたりでかわしていた会話。
み:りんごちゃん、見つかった?
ゆ:見つからないー。覆面なのかなあ。
み:見つかるといいねー。
ーーしばらく時が経過。あるときの会話。いまでもよく覚えている。
ゆ:いま、すごく出したい本が1冊あるんだよね。さて、なんでしょう?
み:りんごちゃん!(即答)
ゆ:おう。あたり。
み:(あてられてすごくうれしい)
ゆ:でも、まだ見つからない。なぜだー。
この時点で私は、りんごちゃんの作者さん探しをしていなかった。SNSとかLINEスタンプとかは娘のほうが詳しいから、私に見つけられるわけがないと思っていたのだ。
でも、そんなに出したい本があるなら、出せたらいいなあ。
そして、すっかり「りんごちゃん」にはまっている私としては個人的に、りんごちゃんの本が欲しい。
ということで、私なりに探索開始。りんごちゃんを探せ。
数日後、ひょんなところから「りんごちゃん発見」。興奮して娘にラインを送る。
「りんごちゃん・プロジェクト」始動の瞬間だ。
娘がりんごちゃんの作者である中濱佑季(なかはまゆき)さんに、「出版したいんです!」という想いだけはたっぷりの熱烈レターを送る。
1度目の打ち合わせはオンライン。
私はちょこっとだけご挨拶。ああ、この方がりんごちゃんを生み出したのね、としみじみ。りんごちゃんを生み出した中濱佑季さんは、穏やかで、あたたかな愛に満ちた、そして、すっごくかわいらしい方だった。
今回の本、編集を少しだけお手伝いした。
自分の本の締め切りで忙しいときもあった。引っ越しで疲れているときもあった。タンゴを踊り疲れてぐったりのときもあった(遊びすぎ)。飲み過ぎのときもあった(自業自得)。
でも、どんなときでも、りんごちゃんの本の仕事を始めると、心がなごんだ。
りんごちゃんパワーだ。
*これは書店さん用のパネル↓
りんごちゃんの魅力は、なんといってもその表情のゆたかさだろう。
中濱佑季さんの才能。
紙にね、ペンや色鉛筆で描いているって。そんなところも私の好み。ずーっと前から「人の表情」に興味があったって。なるほど、それであの表情が生まれるのね、と納得。
中濱佑季さんと打ち合わせをするたびに、娘はいつも吐息混じりで、ほんとうにやさしいひとなんだよー、と言っていた。
ふたりで、さまざまなりんごちゃんの姿態に「かわいー」と言いながら、楽しく本作りをしている、と言っていた。
もちろん楽しいだけではないけれど、澄んできらきらした空気が流れている様子は、私の胸をあたたかくしてくれた。
これって、あたりまえのことではない。むしろ、稀なことだと、私はしっかり知っている。
そして、作者の中濱佑季さん。はじめてのご自分の書籍の発売日を、どのような想いで過ごされていることだろう。……想像するだけで胸が熱くなり目まで熱くなる。
そういうわけで、今日、私は「りんごちゃん」の本の発売日を、とても嬉しいきもちで過ごしている。
***