ゆかいな仲間たち よいこの映画時間

☆50本目『ホテル・ファデットへようこそ』

2019/12/08


【あらすじ】
ドルーの自動車修理工場で働くジェラール(ジェラール・ドパルデュー)。
自分の工場を持ちたいと思ったジェラールは、ある村で売りに出されていた工場を下見するため、バルバラ(カトリーヌ・ドヌーヴ)の経営するホテル「ファデット」に泊まることになりましたが…。

路子
路子
この映画オススメだわ。

やっぱりフランスのコメディ系の作品って、面白いなあ。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうなのよね! ひねりが効いていて、クスッと笑える。

あっはっは!っていう感じでは無いですよね。でも日本ではなかなか公開されない。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうなのよ。ドヌーヴが好きな人は楽しめる作品だったわね。


ジェラールの愛されっぷりがすごいですね。どこに行っても愛されちゃう。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
人徳かしらね。

バルバラも愛されキャラですよね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そう。タイプは違うけれど。

バルバラは、何をやっても憎まれない人。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
うん。しょうがないなあ、と許せてしまうの。

街全体が彼女に対してそう思っているんですよね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
またやらかした…みたいな感じだものね。逆にそれをみんなが面白がっている。
ドパルデューが本名と同じジェラールという役名なら、ドヌーヴもカトリーヌにすれば良かったのにね。

たしかに。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ふたりが共演するのは久しぶりみたい。

しょっちゅう共演しているイメージがありますね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ふたりは共演が多いのよね。気心が知れたふたり。
ドパルデューは『しあわせの雨傘」の時とあまり変わってない?

白髪が増えた感じですね。ハアハアと息が荒いのは気になりました。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
あんなに太っていた?

『しあわせの雨傘』の時はスーツを着ていたので、そんなに目立たなかったのかもしれませんね。
りきマルソー
りきマルソー


路子
路子
74歳のドヌーヴ、綺麗だったわね。

全然変わらないですよね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
一時期から変わらないのよね。

そうなんですよ(笑)。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
いつ頃から変わったのかしら。『8人の女たち』の頃にはもう変わってたわよね。

『ポーラX』の時とは違う。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
その時には少し貫禄がある。少し変わり始めていた頃かもしれないわね。

じゃあ『8人の女たち』の時ぐらいからですかね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
60歳ぐらいからストップしているのかしら。ちょっと老けてはいるけれど、大きな違いはない。ちなみに50歳頃に出演していたのは『インドシナ』。

髪が短い時ですね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
あの頃は、今と違うわね。じゃあその10年間で変わったということかしら。

なにかあったんですかね? 「ドヌーヴ2000年問題」(笑)。
りきマルソー
りきマルソー


路子
路子
この映画の原題は?

『BONNE POMME』、直訳すると「良いリンゴ 」ですね。ポスターもかじられたリンゴが使われています。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
意味があるのかしら…。


(しばらくふたりで調べる)


あぁ! このポスター、ただかじられているんじゃないんだ! ふたりの横顔になってる!
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
あぁ本当だ!

おしゃれ! このポスターいいな。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ほとんどの人が、ただかじられてるだけだと思うわよね。なかなか面白いポスターね。

路子
路子
見つけたわ…フランス語で「お人好し・おせっかい」という意味なんですって。

まさにジェラールの役柄ですね。『ホテル・ファデットへようこそ』ねぇ…。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
私はこの日本語タイトル良いと思ったわ。「ようこそ」が、エスプリ効いてる。

たしかに。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
本当に『ホテル・ファデットへようこそ』ね…と、笑える感じだから(笑)。まあ、「良いリンゴ」とか「お人好し」では通じにくいものね。

バルバラは最初からぶっ飛んだ人でしたね。お客にワインを注がせたり。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
当たり前のように人を使い、お金を貰う。そういうことに対してなんとも思っていないけれど、人の心を操る術を知っているのよね。昔からきっと魔性の女だったのよ。テラス席の片付けをお客さんに片付けてもらったりするのが当たり前。

みんな、そんなに嫌がらずにやるんですよね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうそう。バルバラに「手伝って」と、言われると、手伝ってしまう「何か」があるのかもしれないわね。

バルバラと同じことをしたら嫌われる人っているじゃないですか。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
うん、もちろん。

ここまでくると、天性の才能のようなものを感じてしまいますね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
テクニックでは無いのよね。

病院で酒飲んで賭け事をするのも許されちゃうくらいの愛されキャラ。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
全員を手玉に取ってる。

しかも医者も混じってやってる。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ケチでもないし。

お金が欲しいと思ってはいるけれど。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
自分が楽しみたいからだものね。ウソも平気でつくし、バレても…。

全然悪いと思ってない。いつも通り「天気がいいわね」ぐらいの返しをする。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ああいう風に生きたいわ。

毎日生きていると、何かしら雑多なことを考えちゃいますもんね。
りきマルソー
りきマルソー


路子
路子
主役ふたりを想定して作られたかのようだったわね。ドヌーヴの衣装も、彼女が好きそうな柄物とハイヒール。

深緑の服とか。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
あの色きっと好きなのよね。それからヒール。ドライブの時でさえ10cmぐらいあるハイヒールを履いているもの。彼女は靴にこだわりがあって、ヒールは譲れないって言ってるの。

女性って靴への意識高いですか? 『セックス・アンド・ザ・シティ』のキャリーも。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうそう、靴フェチで、ものすごいお金を靴に使っているのよね。日本で買うと一足10万円ぐらいするマノロ・ブラニクが好きだっていうシーンがある。ドヌーヴもマノロ・ブラニクが好きだから、あのハイヒールはマノロかな、と、思いながら観ていたの。


路子
路子
ドヌーヴはこういう役をやらせると、本当に上手いわね。地なのかなと思わせるほど。

そうなんですよね、本当にそう思っちゃいます。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
フランスとの文化の違いをつくづく感じるわね。一対一の恋愛って何?、と思ってしまうくらい、みんなが他の人とアムールしているのが当たり前な文化。

初夜を他の人と迎えるとか。オゾン監督の『ふたりの5つの分かれ路』思い出しますけど、その時とは全く違う。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
あんなに悲壮感が漂っていなかったものね。あっけらかんとしてる。それに対する周りの反応も、日本では考えられないものだった。

ジェラールもするっと聞き流していましたね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ああ、そうか、ぐらいのものよね。ある意味そういうのを認めているというか…もちろん自分が当事者となった場合は、話が別だけれども、人の問題に対してあれこれ言ったりはしない。


路子
路子
何歳ぐらいの設定なのかしら? ドヌーヴは実年齢が74歳ぐらいだけれども。

おばあさんがいるっている設定でしたよね?
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
実年齢よりはきっと若い設定よね。
それにしても、人生の最期のステージをあんな風に逃避行出来たら面白いだろうなぁ。羨ましくなっちゃった。

みんな楽しそうでしたよね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうなのよね。楽しんでいるという自覚はないかもしれないけれど、私たちから見るとなんだかんだ言いながら、人生を楽しんでいるように見える。そう見えるのは…。

「ケ・セラ・セラ(なるようになる)」みたいなものがあるからですかね?
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
きっとそうよね。

ジェラールのタオルのシーン、面白かったですね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
二十歳の女の子みたいにイヤん!みたいに返すところでしょう? 私も好き。
あのふたりが出ているのに、ラブシーンがひとつも無いのは面白い。

口説いたりもない。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
バルバラがなぜみんなに愛されるか、という彼女の生き方を表す象徴的なシーンは、ラストにジェラールがバルバラにかなりの大金を渡す時に、「こんなのいらない。そばにいて」って言っているところ。きっと、そういう風にずっと生きてきたのね。
ジェラールは、バルバラに必要なのはお金だと思っていたから、断られた時に、意外そうな顔をするのよね。すごく嬉しかったんだと思う。
ジェラールと別れたとしても、そこからまた普通に生活をしていくのよね。

また同じ感じで続けていくと思います。多分、死ぬまでずっと。
りきマルソー
りきマルソー


路子
路子
老いもテーマのひとつかしらね。ボヤを出してしまったのは、アルコールによる酩酊状態だったからかもしれないけれど、年齢によるものも大きいと思う。そのあたりの危うさも感じられる。

クリスマスイブなのに予約客がゼロ、しかも誕生日なのにひとりぼっちだったという話がありましたね。ホテルをくれた人ももういないし。お金も必要だけれども、バルバラはずっと寂しさを感じている人なんだと思います。人とのふれあいを欲しているんですよね。しかも、自分を受け入れてくれるような人。もちろん周りの人も彼女を構ってはいるけれど、まるっと全てを受け入れてくれる人は、そんなにいない。だから、それを受け入れてくれる人がやっと来た喜びはあると思います。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ジェラールがホテルを移る時、とても寂しそうだったもの。組み合わせがとても良かったのよね。

息がぴったり。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ジェラールは、バルバラとは全然違う生き方をしているから、あまりにも奔放に生きていることに対する彼女への憧れもあると思う。

彼は特にそう思っていたんですよね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ずっと抑圧をされた生活をしてきたからね。

路子
路子
ああいう田舎町の雰囲気も良いわよね。

コミュニティの狭さが逆に良かったです。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
軽井沢に住んでいた時に経験したわ。

良い意味でも悪い意味でも。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうね。でもたまに懐かしくなる。

全て筒抜けなんですよね?
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
うん、秘密なんて持てない。
フランスの、どのあたりなのかしらね? 海が出てこなかったから、南仏では無いと思うけれど。

土地の名前を言ってましたね。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
ドルーね。ジェラールの工場があるところ。

そこはフランスの真ん中あたりですね。でもそこから離れている、という話でしたもんね。
りきマルソー
りきマルソー

グラタン食べたくなっちゃった。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
この映画を観ているとね。私も食べたくなった。

何かにつけてグラタンが出てきますもんね。すぐに作ろうとする。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
グラタンなんて、しばらく食べてないわ。

作るのちょっとめんどくさいじゃないですか。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
作るのもめんどくさいし、お店に行ってもあまり注文しないわよね。

そうそう。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
今度食べましょうよ。

イタリアンのグラタンじゃなくて、洋食屋のマカロニグラタンが良いな。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
レンジでチンッのが売ってるわよ(笑)。

ちょっと違う(笑)。ペンネじゃなくて。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
普通のでしょう? マカロニサラダに使われているような。

そうです! でもこの映画のは、ちょっと丸っこいのでしたね。いわゆる、外国映画でよく出てくるチーズマカロニみたいなものなんですかね? 給食とかで出てくる、身体に悪そうな、ぺっ!って入れられるやつ。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
でも、美味しそうだった。

美味しそうだったぁー。
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
スナックも、ドパルデューが食べているところを見ると、久しぶりに袋ごと食べるのも良いな、と思ってしまうわ。

大きい人が食べてると、何でも美味しそうに見えるってやつじゃないですか?
りきマルソー
りきマルソー

路子
路子
そうなの? たしかにね(笑)。





~今回の映画~
『ホテル・ファデットへようこそ』 2017年8月 フランス
監督:フロランス・カンタン
出演:ジェラール・ドパルデュー/カトリーヌ・ドヌーヴ/ゴチエ・バトゥー/ギヨーム・ドゥ・トンケデック

-ゆかいな仲間たち, よいこの映画時間